習慣化することの大切さ

大学生活というと高校時代とくらべてかなり自身の自由裁量で時間の使い方を決められることが多くなる。長いようで短い大学生活をどのように使うかは当人に委ねられるわけだ。この際に気を付けなければならないのが何もしないでいると本当に何もせずに怠惰に過ごす日々になるということだ。怠惰な日々というのは恐ろしいもので当人の可能性をどんどん奪ってゆく。何事でも大事業をなす人間というものはとにかく常人よりも長く働くものだ。効率も大切だが泥臭く研究したり行動を続ける能力が大切である。その能力は精神的なものと肉体的なもの、そして習慣的なものの3つに分類されると言えよう。肉体的なものはいわば体力である。すぐに疲れて寝たりしては何もできない。精神的な能力とは集中力や本人の気質が中心的だ。ノーベル賞を得た吉野氏も壁にぶちあたっても「なんとかなるわね」と柔らかく考えることが大事としている。楽観的であったり、柔軟な思考が成功を生む。そしてもっとも重要と考えるのが習慣の力だ。習慣の力とは起きる時間や寝る時間を定め、毎日繰り返して何かに取り組むということだ。大学生は授業の入れ方によっては午前休だの全休が生じたりする。一限がある日と三限からでは起きる時間も異なりがちである。でもそれだとよろしくない。体も不調になるしね過ぎて時間を無駄にしがちだ。時間は平等に流れているが使い方は人それぞれ、朝の何気ない一時間のロスも習慣化して四年間を過ごすと膨大な時間の損失となる。その程度の管理ができない人間が語学習得だ資格勉強だのという何か月、何年とかかる事業を成功させることができるはずがない。高校時代の夏休みに進路指導部からの書類に受験勉強のアドバイスとして起きる時間、勉強の時間、寝る時間の三点固定を行うべしと書いているのをみて当時の私はなんとも小学校の夏休みのしおりのようだと自称進学校らしいと笑ったものだが今にして思えばそれが堕落せずに生産的な日々を過ごすためにいかに重要だったのか思い知らされる。

 社会人にしろ学生にしろ一日や一週間の中で自分の勉強に費やす時間を継続的に確保できている人は強いと思う。語学にしろ資格にしろ資産運用にしろ自分が優位に立つためにはそれなりの労力がかかる。習慣化というのは恐ろしいもので継続して取り組んでいるとだんだんとその作業が楽に感じられるようになる。資格取得にしろYouTuberにしろブロガーにしろいずれも最初の時期の報われない無駄にも思える努力をしてこそ後に成功するのだ。有名な言葉に「したい人、1000人。始める人、100人。続ける人、一人。」とある。ブログで稼ぐだの知識で稼ぐだのしようとすると何度も絶望することがある。勉強だってそうだ。数学の新しい領域は解き方が分からないのが当たり前だが、教科書よんで授業きいてなんとか理解していく。最初に苦労することは当然なのだ。苦労しているとき、投げ出したくなる時にはこう思えばいい。「自分は今ふるいにかけられているのだと」そして一定期間努力できればその道で大成しなくてもその忍耐や経験がいずれ他の道で活かされる。努力すればかならず叶うなんて少年漫画のお題目に過ぎないが正しい方向に、正しいタイミングでした努力はかならず意味をもつ。すぐに投げ出す癖なんぞ身に付けたらもはやなにも苦労の無い誰でもできる仕事しかできなくなる。

最初は本を読むとか筋トレとかでいい。重要なのは過ぎゆく時間を流れるままにして本能と怠惰のなすがままに生きる生活から、自分で律して時間を管理することだと思う