すっぱい葡萄ってどんな心理現象なの?恋愛で多く発生しがち?

「酸っぱい葡萄」っていう言葉を聞いたことはありますでしょうか?この言葉は実はイソップ寓話に由来する言葉だったりします。海外とかの神話や寓話に由来する言葉を使えるというのはなんだかかっこいいように思えませんか…!(^^)!ということで今回はこの「すっぱい葡萄」について掘り下げていきたいと思います。

 イヌ科, キツネ, ひげ

イソップ寓話に由来している

幼少期に皆さんイソップ寓話なんかは嗜まれましたか?まあ私はイソップ寓話なんてオシャンティーなものには触れることなく生きてきましたのでイソップ寓話をさも常識のように扱う風潮にはヘイトがたまっています。 

すっぱい葡萄とはある時キツネが食べ物を探していると木の上の方に葡萄が実っていることに気づきます。その葡萄を欲したキツネは何度も手に入れようとジャンプしますが、結局手に入りません…そのうちキツネは手に入らない葡萄に苛立って、「あの葡萄はきっとすっぱくて食べられないに違いない誰が食べるものか」と考えてそのまま帰ります。

結局どんな意味なの?

上述のキツネのように欲しても手に入らない状況に対して、欲する対象の価値をあえて下げて自己を納得させる行為を指します。あくまで私の解釈です( *´艸`) キツネは葡萄の味を知る由もないがそれをすっぱいと決めつけて逆に食べなくてよかったと思考します。こういう欲した対象の価値を低く見積もることはややもすると負け惜しみじゃないかという批判にもつながりがちです。まあそのとおりですよね。その見方も当然に正しいわけです。

 

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よくあるすっぱい葡萄の事例

n私の在籍した高校である女子がある男子に告白してフられてしまいました。その後その女子はその男子のことをなにかと悪く言ってついには「あんな人だとは思わなかった…付き合わなくてよかった」とすら言っていました。まあ横で聞いてる私は笑いをこらえるのに必死でしたが、当の本人は大真面目なのです。そしてこの現象は一個人の性格に起因するものなのではなく、広く人間みんなに起こりうる心理現象なのです。心理学を研究したフロイトによればこれは防衛機制のうちの合理化にあたる現象であるといえます。外部からの精神的なショックに対する精神の防衛行動が防衛機制というもので合理化とは簡単にいうと自分の中でもっともらしい理由をつけて外部からの精神的ショックから自己を守ろうとすることです。上述のうちの高校の女の子のようにフラれた男をちゃらんぽらんな男だと決めつけて失恋の悲しみを和らげることがとても分かりやすい例ですね。周囲の人間が失恋してその相手のことを悪く言っているときは下手に正論でダメだしすることは避けましょう。いつもは冷静で論理的な人が訳のわからん論理で他者を批判しているときはその人は実はずいぶんと傷ついているのかもしれません。いつも非論理的なことをいう人ならばとりあえず優しい目をしながら相手をしてあげましょう。

すっぱい葡萄との付き合い方

すっぱい葡萄のような自己を守るための防衛機制は精神衛生上生きていくのになかなか欠かせない存在です。いちがいに負け惜しみと断じてしまうのもそれはそれで生きづらい人生を招きますのでうまく付き合っていくことが大切になりますね。重要なのはその防衛機制を学んで自覚することだと思いますね。失恋のただなかでは相手をけなすのはまあ仕方ないとしてもしばらくして冷静になったらあの時の彼女への負の感情は防衛機制によるものだったのだなあと自覚すればいつまでも恨みがましく思うこともなく人として成長できそうですね。